絶快なるかな天女の奉仕
投稿日:2022/04/12
それは月、それは虹、それは曙光、それは瑞雲、遙かなる空の彼方に、或いは尊く光りかがやき、或いは儚く浮かぶ影かたちを、人は塵埃の底より拝み奉るばかり、憧れ、描き、歌うばかり、手を伸ばせども触れられず、息を吹けども震うことなく、遠く、高く澄みわたって、人の世と断然隔たった彼岸の美、至純の幸い、天上の福音たるかの天女が今や地上に降臨し、純白のカチューシャ、襟、袖口のフリル、エプロン、質朴な黒いワンピースドレスなる装いにて一礼し、我が目の前にうやうやしく跪き微笑みかけようとは、あわれ如何なる移りゆきか。そもそも女人を奉仕せしむるが如きは匹夫にとりてはただでさえ快楽、ならば異論の余地なき美人、挙措折り目正しく、しおらしい脱衣、隈なく晴れやかなる肉の色も露わに、纏綿たる愛撫、舌のまつわり、咥える口の品の良さ、いずれも実以て感に堪えず如何なる理性も道心も雲散霧消、たちまち濁世の塵と消えるは必定なるべし。眉目は言うもおろか頗る優美にて、御簾の如く典雅に揺れ覆いかぶさる濃い黒髪を戴いた額は清く、アイシャドウで明瞭に画された瞼の瞬きも、ひらめく睫毛の華やかさも、豊潤な牡丹色、胸そそる量感の唇の潤みも愛おしく、心持ち秀でた特色ある頬も嬌羞を浮かべて薄紅を差しては愛嬌掬すべく眺められ、喘ぎながら揺れる可憐な表情筋にさえ股間の疼きを禁じ得ないほどであった。そしてその身体はさしずめ《端麗》の一語を以て評すれば足るであろう、一見繊細ながら引き締まった腹部、清潔極みなき小股、しかしながら端整な背中を向けると、ああ、崇めたい女性性の極北、あのたおやかな肉の桃源郷、しゃがんだなり、爪先立ちの前傾姿勢で(この、和式の後架に於けるその姿を想起しかねない体勢こそ、臀部の張り具合の点に於いても花恥ずかしい乙女の廉恥心をくすぐる点に於いても《至高》なのである)、腰を上げ、下ろす、上げ、下ろす、上げ、下ろす、繰り出す妙音、そのたびに芯から背中へうっすらと放射される逆三角形の陰翳、それを両側から挟んで憚らない、ムッチリ、ポッテリ、ドッシリ、甘い、白い、気高い、福々しい、見目麗しい、二つの大いなる丸い弾力、愉快痛快この上なし。それにつけても豈に図らん、かくも生々しい淫楽、陋劣なる肉の喜びを、かの神聖触れるべからざる、荘厳犯すべからざる天女の化身の上に於いて味わおうとは