あわれ胸打つ
投稿日:2021/05/06
美人は美人、澄んだ眉目のよく映る白い素肌は血の気が薄くて丈夫とも見えず親でなくても祈りたい無病息災、その淑やかな美は誇示もしない飾らない、友人家族といったごく限られた交際の中で家庭的な幸福には安んじてもツマラヌ男には靡きそうもないと見れば首元の辺りで撥ね返った愛らしいショートヘアも何やらん片頰の輪郭を御簾のように翳らせて涼しい守りをなしている、ならばなおさらAVなどに出てどこぞの馬の骨と歓を通じようはずが・・・人はそう思う、我も然なり。しかし、だからこそこの、二つながらうっすらと膨らんだ乳房の先に縮こまった突起物も開けっぴろげられた両脚の間の毛を剃ったらしい洗い立ての貝のような恥部で醸された匂いやかな粘液の糸も野生の林檎の底のように手入らずなお尻の穴の周りのうっとりとほんのりと柔らかそうな薄色の快いシワを集めた領域もゆめゆめ珍重してもし過ぎにはなるまいし、そもそも可愛いかよわい女の子が哀れ大股おっぴろげ天晴れ本尊開帳の図はそれだけでもう辱め、さてシロモノ当て込めば愉快痛快恐悦至極、参りました息絶えまするといった猥褻の極致なのに、そうして対面背面正常騎乗、上になり下になって自分の股ぐらを飽かず玩弄する男の身体、そしておりおりは中空を見つめるその両の瞳には、潤んだしかしどこか冷めた現代的なドライな諦念、喜怒哀楽好悪快不快の感情を努めて表現しまいとする理性の緊張、そして本能に根差した、無言の嬌笑とも言えなくも無いある種の生温かい淫蕩の影を潜めているのもAV女優というよりは寧ろ一般の現代っ子、そんな女の子の甘いぎごちない痴態には、嗚呼、そよ風に似た軽い戦慄を禁じ得ないのである。また見るも痩せたその身体、直立した男に抱えられての駅弁当、自重と惰力でずぶずぶと男根に貫かれる情けなさ、その乙女の黒々しい悲しみが揺れるようにゆさゆさと揺れる髪に、すとんとして白い背中の滑らかさ端正さ、そしてこれまた白い好ましい愛でたいお尻の今は無残、独特の滑稽味を添えた大きさ張り具合肉の充実具合を示して、そこから伸びた腿からかくんと折れたその先の子供のように繊弱な足の五つの指が力なくひらひらするさまは、ひと茎の寒椿が烈風に煽られ項垂れるように痛々しく、惻々と切々と胸を打つものがあった。淫欲はもとより、奥なる良心の疼きを感じたい諸賢に推薦したい所存である